今回は色々情報が飛び交っているハインリッヒディンケラッカーについて、マジでもう買うなら今しかないのでは…?というお話です。
ディンケ大好きブログを名乗っている身としてはちゃんと現状をお伝えしておかなければと。もちろん代理店等国内に公式で公開されている情報に限りますけどね。
一応現時点での状況と首藤の推測を踏まえて、今ディンケはどうなっているのか今後どうなっていくのか本当に今買った方がいいのか等々、その辺を書いていきたいと思います。
生産中止/工場閉鎖の噂…全部マジですぜ
上記の記事にても書きましたが、今回のディンケの色々な変化のお話。
メインとしてはおそらく下記の二つですね。
- BUDA/RIOの生産中止
- ハンガリーのブダペスト工場の閉鎖
この二つの噂ですが、改めて言いますが噂じゃないです。これ両方ともマジです。
すでご存知の方もいると思うのでわざわざ言う事もないんですけど、両方とも公式から発表されている情報です。
BUDA/RIOの生産中止についてですが、こちらは詳細な理由は公表されておりませんがコロナ禍での厳しい状況や技術の継承が難しくなった等と言われています。
正直BUDAとRIOはハインリッヒディンケラッカーの二枚看板なのでこの二足の生産中止はまじでめちゃくちゃに大問題ですよね…。これには本当に驚きを隠せませんでした。
この二足作れないってブランド保つの…?ってすごい心配してましたが、やはり厳しかったんでしょうか。
お次はハンガリーのブダペスト工場の閉鎖の噂。まことしやかに囁かれていましたが、この度公式からちゃんとアナウンスがありましたね。マジでした。ほんとビックリ。
ブランド紹介でも書きましたが、ブダペストの工場はアポロから現在のハインリッヒディンケラッカーに移り変わる時期に設立されたディンケをディンケたらしめるためのキーとなるものだと思います。
公式によるとこの地でしか継承されていなかったツォップナートの技術を得るためにブダペストに工場を構えたとまで言われていますからね。それが閉鎖となると今のディンケラッカーを象徴するものを失うのと同じことなんじゃないかと思います。
そもそもBUDAとRIOが生産できない時点でめちゃくちゃ厳しかったんじゃないかなーとは思うんですが、他の木型に力を入れて展開していくのかと思いきやまさかの工場移転での再出発ですよ。
ここからは完全に個人的な推測になりますが、やっぱりBUDAとRIOを作れなくなったのはブランドとしてとてもダメージが大きかったんじゃないかなーと思います。一応再生産は未定で出来るようになるかも感は残してましたが、たぶん厳しかったんじゃないかと。
コロナ禍での革靴需要の激減と経済状況の悪化も相まって、他の木型ではカバーできなかったのかなー…。RIOとBUDAを除くとおそらく武器となるのはLUZERNとWIENとLONDONだと思いますが、少し物足りない気もしますね。それだけでやっていけるのかと言われるとどうなんだろうという気もします。
この辺は推測の域を出ないので何とも言えないですけどね。
結果的に新工場に移ることで、BUDAとRIOが復活するのかについてはまだ公開されていないので詳細は不明です。出来れば復活してほしいですが、ただこの2ラストについてはかなりブダペスト工場での職人の技術に依存していた部分があるので、相当厳しいんじゃないかなーと予想しています。
ラスト自体が廃版となるのか、別の形で復活するのか、それとも技術がうまいこと引き継がれて同クオリティでリリースされるのか、まだわかりませんがどうなるかは引き続きチェックしていきたいと思います。
もうブダペスト工場製のディンケは作られてない…?
ということはですよ。
ということは、もうブダペスト工場ではもう新しいハインリッヒディンケラッカーは製造されていないということですよね。僕たちの知るブダペスト工場製のディンケは今在庫があるだけです。今世に流通しているだけになります。軍モノ古着と一緒でこれから新品はどんどんなくなっていくだけになりますね。
ブダペストの工場は閉鎖済みで、新工場では新たにサンプルが作られている最中とのことですからすでに事態は動き始めています。
僕たちの知る、ブダペストのマイスターと呼ばれる少数精鋭の職人たちが作るあのハインリッヒディンケラッカーの靴たちは、もう作られることはないんですね…。
新しい工場がどこに作られていてどういう形態になるのかはわかりませんが、もう今までのハインリッヒディンケラッカーと同じものは、未来永劫作られないということですよね。なんという。なんということだ。
全く同じものを作るなんて今まで雇ってた職人さんたち全員雇用し直してない限りはあり得ないですしね。まあそれでも工場が変わって設備が変われば仕上がりも変わるでしょうけど。
とにかく良くも悪くも、というかどんなクオリティのものになるかはわかりませんが、今までのハインリッヒディンケラッカーとは全くの別物となるわけです。
変革の時が来ていてブランドがそれを選択したのであれば仕方のないことではありますが、やはりファンとしては寂しさは残りますよね。ファンでなかったとしても、やはり多くの方がイメージするハインリッヒディンケラッカーというのはブダペスト工場製のものだと思いますので。
当然新しい工場製のものにも期待は募りますが、やはり今までのディンケも欲しいですよね。わかります。もうすでに製造されていないと言われるとさらに欲しさが募ります。
本当に買うなら今しかないの…?
こういう時に必ず出てくる「買うなら今しかないのか問題」。
ディンケの場合も本当に今しかないのでしょうか?ちょっとその辺りについて個人的な見解を述べていきたいと思います。
まず結論から申し上げますと首藤的には条件付きで「買うなら今しかない」と思います。
下記に当てはまる場合は、まじで買っといた方がいい思います。
- 絶対にブダペスト工場製が欲しい
- 欲しいモデルがすでに決まっている
- BUDA or RIO の新品が欲しい
それぞれの条件を解説
まあ1番の条件は当たり前ですよね。絶対ブダペスト工場製の今の作りのものを体験したいというのであれば、間違いなく今買っといた方がいいです。だってもう作られてないんですもの。物自体が有限ですからね。
中古でもなんでもいいよーという方であれば、焦らずじっくりと中古市場を狙っていくという手もありますが、その辺も人を選ぶと思いますので後述します。
2番の欲しいモデルが決まっているパターンももう確定。絶対今買った方がいいです。
特にアッパーの種類とかそういうのまで決まっている方は絶対です。それらが都合よく中古で出てくるってことはディンケの場合ほぼないので、これはラストチャンスだと思います。
勿論BUDAのフルブローグとかなら生産量も多いはずなので、世界中の店舗探せばしばらくあとでもどっかで在庫見つけられるかもしれませんけどね。
要はその辺との天秤だと思います。それで見つけられなかったとき残念だったねで終わるのかどうか。絶対欲しかった…と悔やむなら今買っておいた方がいいでしょう。何度も言いますけどもう新しく作られていないので。もう今在庫ある分存在しないんです。
そして3番のBUDA、RIOが新品で欲しいという場合。これもいっといた方がいいのでは?と思います。
BUDA、RIO自体は人気木型なので生産数も多く且つ日本での流通量も多いです。焦らなくてもまだ在庫はあるのでは?と思うかもしれませんが、日本国内にある在庫ってそもそも少ないですし、すでにサイズ欠けも多いはず。これからどんどんなくなることを考えると新品でマイサイズをゲットできる可能性はどんどん少なくなっていきます。必ずゲットしたいのであれば、出来るだけ早めに購入されることをお勧めします。
中古市場の視点から考えてみる
別に新品じゃなくてもいいから、今買わなくてもいつか中古で買えればいいかなーというのも当然選択肢の一つです。中古革靴専門店だったりフリマアプリやオークションなんかで狙っていくパターンですね。
全然アリです。いいと思います。
ただ当たり前ですけどこれは完全に運次第なので、購入希望モデルに幅を持っている人限定になるでしょうね。例えば「BUDAでマイサイズの良さげな奴があれば~」ぐらいのレベルの人。まじでこのレベルじゃないと無理だと思います。
そもそもなんですけど、中古市場で希望に合致するディンケを発掘するのってかなり厳しいんですよね。そこまで知名度があるブランドってわけでもないのでEGやオールデンみたいにバンバン出てくるわけではないです。
フリマアプリチェックしてる人ならわかると思いますが、ディンケの出品率ってかなーーーーーーーーーり低いです。特に最近は減ってきたなという印象です。1~2年前はもうちょっと出てきてたんですけどね。
そして首藤ぐらいの足のサイズの方(5.5とか6あたり)、まじで出品物少ないです。6まじで全然出てこないのでほんとどうなってんの?レベルです。さらにマイナー木型になると極端に出品率が下がるので、その点も考慮対象ですね。
そんな中でマイサイズで自分の希望している木型でグッドコンディションのものを引き当てるなんて、前世で相当徳積んでないと厳しいと思います。
BUDAやRIOのフルブローグ、とかなら結構流通も多いので可能性はあるかもしれませんが、それ以外の木型になると極端に二次流通は減るのでピンポイントで中古狙いは相当厳しいと思います。
あとちょっと首藤が懸念しているのは地味にブダペスト工場製が値上がりしてくるんじゃないかなーというところ。工場閉鎖によって今までのものが旧工場制みたいな扱いになると、現在の中古価格よりちょっと値段上がったりしないかなーというのも心配してます。大丈夫だとは思いますけど、その辺ちょっと心配。
逆に今買わなくていいんじゃない?っていう場合
そもそもそんなに明確に欲しいと思ってない場合です。笑
すでに複数足所有していてまあまあ満足されているとか、あとは中古で条件に合うやつがあればいってもいいかなぐらいの場合でしょうかね。
中古のコンディションもそこまで気にされていなくて全然履き込んだやつでもいいかなという方で、RIO、BUDA、WIENあたりを狙っているのであれば、今回のような状況でも無理して買わなくていいんじゃないかと思いますよ。
今ディンケを買うなら!
まず前提として2022年10月現在において、国内ショップから購入するのはおそらくもうほぼ不可能に近いと思われます。
ブダペストからスペインに工場を移したことでアイダスも代理店ではなくなってますし、大阪のハインリッヒディンケラッカー正規店も全在庫売り切って取り扱い終了となり、その他BEAMSなどのオンラインショップからもハインリッヒディンケラッカーの新品は姿を消しています。
ハインリッヒディンケラッカーは日本のオンラインショップからは姿を消したと考えた方がよさそうですたぶん。
海外サイトから個人輸入する
ってことでまあ次にどうする?ってなるとまあ新品を購入できる可能性が一番高いのは個人輸入でしょう。
中でも一番確実なのは本国公式サイト。
正直ブダペスト工場閉鎖ののちに追加されてるモデルもあるので、ものによってはブダペスト製とスペイン製が混ざってると思われます。
RIO、BUDAならおそらく間違いなくブダペスト製かと思われますが、それ以外のモデルが欲しいならメールで聞いてみた方がいいかもしれませんね。
あとはディンケを取り扱ってる有名なショップであれば、MY BUDAPESTERとMenshoes.deでしょうか。
どちらもディンケの個人輸入では有名なショップです。
どちらのショップも工場閉鎖に伴い在庫状況がどうなっているのか正直微妙なところだと思いますので、個人的には購入をお考えの際には一度在庫確認のお問い合わせされることをお勧めします。
また個人輸入は安くていいものですが、リスクもあるんだよってことをしっかり理解したうえでチャレンジしましょう。
個人輸入やったことない方は焦らずまずはこの記事を読んで本当に購入に踏み切るのか自問自答してみてください。
フリマアプリ or 中古革靴専門店で中古品を探す
国内での購入だとまあ正直これが一番購入できる可能性が高いですかね。
フリマアプリは手軽でいいですが、中々コンディションの判断が難しいのでやや玄人向けな気もします。
中には掘り出し物やほぼ新品のものなどもあったりするので、球数がなくなる前に貼りついてマイサイズのものを常にチェキしておくといいと思います。
尚、usedにあまり手を出したことがない方は中古革靴専門店の利用をお勧めします。理由は価格やコンディションに安心感があるから。
ショップ側がしっかり確認を行ってくれて、相場に沿った値付けをしてくれているので、中古市場の知識がなくても全てにおいて安心感があります。
中古の革靴専門店については上記記事もご参照ください。
フリマアプリも中古革靴専門店も、サイズやモデルなど一点ものでいつ何が出てくるかわからないので、欲しいものがあればちょくちょく両方併せてチェックされるのがよろしいかと思いますよ。
楽天で中古品を探す
楽天からもディンケの新品がついになくなってしまいましたね。寂しい限りです。
数は少ないですが、上記のような中古革靴専門店ではないショップ(セカストとかカインドオルとか)がディンケの中古品の取り合扱いをしている場合があるので、こちらも併せて要チェキかなと。
正直ほとんど出物はないんですが、中古革靴専門店の安心感とは逆に「え、これこんな価格でいいの?」「このモデル実はめっちゃ珍しくない?」みたいなお宝&掘り出し物がポンと出てきたりするので、意外によかったりするんですよね。笑
首藤的には地味にお勧めだったりします。
楽天で買えるディンケはこちらタイミングが良ければいい出会いがあったりするので、是非上記リンクから是非チェキしてみてください。
まとめ
ということで以上、ハインリッヒディンケラッカー今買った方がいいのか問題についてでした。
個人的な見解としては条件付きで、新品が欲しいなら今買った方がいいという結論です。
魅惑のブダペスト製のハンドソーンディンケ。もう中々手に入らないかもしれないと思うと少し寂しいものがあります。
軍モノと同じでどんどん新品の球数は少なくなっていきますので、狙ってる方はお早めにいかれるのがよろしいかと思います。
そうでない方はじっくりマイサイズのいい出会いを待ちましょう。
コメント
コメント一覧 (2件)
コメント失礼します。たまたま、貴殿のブログを見つけました。
当方、かつて一時期ハンガリーに住んだことがある者です。HDのブダペストの工場が閉鎖になったとのこと、ショックでした(ウィーンのバーリントも廃業してしまいましたしね..)。
ご参考までに、ブダペストの工場を訪問した時の記事↓をご紹介いたします。
https://ameblo.jp/magyarferficipo/entry-11637411754.html
なお、ブダペストの工場が閉鎖されて、どこに移転したかですが、HDのHPに書かれていますね。スペインの、300年の靴づくりの伝統を有するアルマンサ(Almansa)という小さい町だそうです↓。
https://www.heinrich-dinkelacker.com/history
おじゃましました。
田安彦左衛門 さん
まさかのご本人ですか…!!!ディンケや東欧靴にハマった時からめちゃくちゃブログ拝見しています!!笑
こちらの記事を見ていつかブダペストの工場に行ってみたいなぁと夢想していたものでした。残念ですほんとに。
移転先の工場僕も最近知りました。まさかの本国公式が更新されていましたね。この先どうなるか非常に興味深いところです。