前回のデリクリなくなった記事
こんな感じでデリケートクリームがほぼほぼなくなってしまったので、新たなデリクリを探し求めておりました。
色々まとめて検討した結果、首藤が選んだのはブートブラックのリッチモイスチャーでした。
今回はリッチモイスチャーのご紹介とともに、ハインリッヒディンケラッカーのボックスカーフに使ってみた感じをレビューをしてみたいと思いますよー!
リッチモイスチャーについて!
リッチモイスチャーはコロンブスの高級ブランドラインであるブートブラックのデリケートクリームです。
そもそもコロンブスと言えば、日本が誇る創業100年の超老舗シューケアグッズメーカーなわけですが、そのコロンブスが全力を賭して展開しているのがブートブラックシリーズです。
中でもブートブラックには通常ラインとシルバーラインがあり、このリッチモイスチャーは高級な方の通常ラインに該当します。もう最高峰。値段に関しても他のブランドのデリケートクリームの中でも最上級に位置します。たけえです。
お高い理由はこれです。アルガンオイル。
アルガンオイルってめっちゃくちゃ高いんですよ。そもそもモロッコでしか採れないものなのでその時点でかなり貴重なんですが。
また首藤は美容系に全然明るくないので知らなかったんですが、アルガンオイルは美容液や化粧品としてもかなり優秀みたいですね。
ちょっと調べると色々肌に良さげな商品がいっぱい出てきます。
リッチモイスチャーはアルガンオイルのほかにもマカダミアナッツバターやヒマワリバターなどの良さげな成分が盛り盛り。他のデリケートクリームでは中々お目にかかれない成分ですよね。
なんかもう美容液ですよねここまでいくと。…あれ?まじでこれ普通に皮膚に塗っても問題ないんじゃ?むしろ体にいいのでは?
まあとにかく美容液レベルの素敵成分マシマシな最高峰のデリクリというわけですね。
完全に水分系デリクリとは一線を画すものですが、同じように使っていきましょう。
ポイントはこのあたりでしょうか。
- 天然アルガンオイルが素早く浸透し革に栄養と柔軟性を与えてくれる
- 各種バターが潤いと滑らかな質感を保つ
- 植物性ワックスが保護膜を作り自然なツヤを持続
- 抗酸化作用が高い成分により革の劣化を穏やかにする
いいことしかないじゃないか。
ということで早速使っていきましょう。
使用前の状態!
リッチモイスチャーを使う前に、まずは使用前の革の状態を確認しましょう。
埃落としのブラッシングをして、リムーバーで汚れ落としを事前に済ませています。
ワックスも落としましたよー。
革の状態はこんな感じのすっぴん状態です。
今回の靴はハインリッヒディンケラッカーのZURICHのボックスカーフモデルです。
ボックスカーフは硬くてパリッとした質感のある革の印象です。
ZURICHも例に漏れず、ハリのある硬質な革質で美しくも頑強な印象がありますね。履いていても他の靴よりはアッパーは硬い印象があります。それはそれで好きなんですけどね。
ふむふむ。
ではいざ。
リッチモイスチャーを使ってみよう!
まずは右足からですね。パリパリのハリのある硬めのボックスカーフにどう影響するのか。
このブレ感は何度も振っている証です。笑
ようやくちょっと出た。
いつも通り指で塗っていきます。
この辺は布派もいるでしょうからお好きな感じでいいと思います。
伸びはかなりいいですね。とろーり油分多めのテクスチャーなのでぐんぐん塗り広げていけます。
良い感じに広がりますねぇ。水分多めのデリクリとはまた違った塗り心地です。
これ少なく塗ろうと思えばかなり少量で充分な気がします。水分系のサラッとデリクリより伸びはいいですかね。
プレメンテではありませんが、まだまだ革は硬いので多めに塗ってもいいかな。適宜追加しますよ。
右足塗り終わりました。
見た目からもオイリーな感じですね。
これは浸透もかなり良さそうな気がします。アルガンパワーが効いてるんでしょうか。
マジで出てこない問題
そして左足に行こうと思うんですが、ここでリッチモイスチャーの本当に中々出てこない問題をリアルに伝えたいと思います。笑
まず瓶を逆さまにしてもそう簡単には出てきません。どっぷりたまった油よりも重たい感じ。
なのであーーーこぼしっちゃったーーーみたいなハプニングはありませんのでそこは安心ですね。笑 ドジっ子にも扱いやすいデリクリです。
ということでこの状態でしばらく待ちます。どれぐらいで出てくるでしょうか。
3秒後
4秒後
5秒後!
ということで、ファーストドリップまでなんと5秒かかりました。ネルドリップかな?驚異的な出てこなさ。
ある意味それだけもっちり感というか質量感があるので、しっかりと塗り広げられるといえますかね。
そしてこのようにドバっとヴァンプにのせて塗り広げます。
履きジワ部分には多めに塗り塗りしましょうかね。
サイドともしっかりと。
はい。ということで塗り終わりました。
良い感じに全体がオイリーになりましたね。
これであとは浸透というか乾くのを待って、布で拭き取るだけです。
しかしながらこのリッチモイスチャー、中々乾かないんですよね。
一度塗り終わった後、1時間ぐらい置いて拭いてみたんですがまだベタベタ感が残っておりました…。
塗る量にもよりますねきっと。
今回はたっぷりめに塗ったので、一日ぐらい置いてしっかり浸透させつつ乾きを待つことにしましょう。
乾拭きで仕上げよう!
ということで2日が経ちましたので乾拭きしていきたいと思いますよ。
え?1日置く?誰がそんなこと言ったんですか??え??こわい。
普通にネル生地で乾拭きしていきます。乾拭きっていうのかなこれ。
リッチモイスチャーのオイリー分をしっかり拭いていきますよ。フキフキフキフキ
ということで結果!
乾拭きが完了し、これがリッチモイスチャー&乾拭きの素の状態です。
どうでしょうか。個人的にはかなり好みの質感なんですが。
モウブレイ筆頭の水分系デリクリよりももっちり感というかしっとり感が見て取れると思います。
じんわりと光る艶感!
ツヤは控えめですが、それでもじんわりと奥から滲み出すような上品なツヤ感がありますね。
クリーム系のツヤというか、まさに革に適度に油分を与えていきいきしてるそのままの状態というか。エステ行って帰ってきた時の嫁のスッピンというか。
もうこの時点でコイサーです。
しっとりもっちり。余計な油分も残りませんので、しっかり浸透している感じがします。アルガンオイルパワー中々やるではないですか。
もちもちで柔らかくなった!?
これみなさんブログで書かれてるんですが、結構すごいです。革が一気に柔らかくなった気がします。
ヴァンプを押すと、硬いタイプの革ですと全体が引っ張られてこうギュウギュウな感じがすると思うんですけど、リッチモイスチャーを塗った後だとプニプニして抵抗感が弱まります。
ハインリッヒディンケラッカーのボックスカーフにも有効だったようですよ。
革がもっちもちでめちゃくちゃ良い感じにソフトになりました。これでかなり足当たりが良くなったと思われます。
しかしながらこの柔らかくする効能、相当な力があると思われるので、履き込んでしっかり馴染んだ靴にはちょっと注意が必要かもしれませんね。必要以上に柔らかくなってしまう可能性もあると思います。塗る量とかにもよると思いますが。
なのでこれはプレメンテやまだ馴染んでない初期のケア、またかなり硬めの革に使用されるといい部分の効果をしっかり得られると思います。靴好きの皆さんがこぞってコードバンのケアに使われているのも頷けますね。
軽くブラッシング!
そして最後に豚毛ブラシで軽くブラッシングしてみました。
なんですかこのツヤ。なんなんですか。
けしからん。実にけしからんですよ。
それにしてもツヤツヤ過ぎませんか?乳化性クリームいらんのでは…??
まとめ
ということで、今回はリッチモイスチャーのレビューでした。
成分についてはそれぞれ初見なのでどれがどう作用するとかわからないんですが、それでも通常のデリクリとは一線を画すレベルの使い心地でした。
もはや水分系のデリクリとは枠組みが違うのでは?
今までの水分系のデリクリは純粋に乳化性クリームや油性クリームの前に、バランスを求めて保湿のための下準備という感じでした。
しかしながらこのリッチモイスチャーは、保湿・保革・注油・柔軟性の付与などなど効能が多すぎるので、今までの下準備的な感じで使うデリクリとは出番が違うのかなと思いました。
それこそプレメンテには最適だと思いますし、また久しぶりに履き始めたい時のケアにも有効かと思われます。逆にシーズンオフで靴を休ませるときにも有効でしょうね。あとはコードバンや硬くて少し履き味に困っている靴など革に柔軟性を持たせたいときなんかにも良いでしょう。
使い道は多くてめちゃくちゃ有能で素晴らしいのでずっと使い続けたいですが、首藤が求めているデリクリではなかったかもしれませんけどね。笑
まあそれは買い足せばいいだけなので(むしろそっちの方が安いので)、結果的にこれは本当に買ってよかったと思いました。
シュプリームクリームと同様に一つは持ってて間違いないケア用品だと思います。