はい、ということで首藤防水実験室、第二弾でございます。
ハインリッヒディンケラッカーのプレーントゥRIOに登山靴っぽい防水加工を施して、冬用コードバンを作ろう!という今回の企画。
前回は上記の写真のように、首藤の秘密兵器・コロニルのアクティブレザーワックスを三日かけて三層塗りこみ、シュプリームクリームで仕上げました。
こんな感じ。
ちなみにこれ、右足が防水加工済み、左足がシュプリームクリームのみとなっています。
では早速防水実験をやってみましょうーー!
まずは簡単な実験から。
流水実験
まずは防水性というか撥水性になるのかな?流水実験をしてみたいと思います。
普通にコップから水をバシャーーっとかけてみます。笑
雨はこんな風に降らないので日常生活でこんなことあんまりないと思うんですけども…。
しかしながら、誰かが飲み会でビールをこぼすかもしれない。店員さんがつまずいてスープをこぼすかもしれない。車が通過したときに水たまりから水が盛大に撥ねてくるかもしれない。可能性は少ないですが、まとまった水分がバッシャーーとかかってくることもあるかもしれませんからね。まずはそこから検証していきたいと思いますよ。
右足(防水加工済み)
えーこんな感じでね。普通に洗面所で水ぶっかけたいと思います。
定価15.6万の靴にやる実験じゃないですよね。頭の狂った所業であることはなんとなく認識してますが、別にダメでもケアすればいいだけだし。長い付き合いになるのは確定してるのでこいつでいいんです。(色濃いし ボソッ)
あ、ちなみにこれ実際にはもっと大量に水入れてますよ。一回につき400mlは入れてます。
そんな感じでやってみたいと思いますよ。果たして水を弾いてくれるのか…!
はい、バシャーーーーーーー
ドババババッバアーーーーーー
ちゅるん
おお…!撥水、してる…!?
水量と水勢が強いのもありますけど、アッパーからは撥水してる素材独特の、ちゅるんと水が落ちてく感じがありました。これは中々いいのでは?
せっかくだからもっかいぐらいやっとくか。
ドバババアアアアアーーーーーーー
ちゅるん
おお…!履きジワに沿って水がするっと落ちていきます。ちゅるんと撥水してる…!
防水力(撥水力)高くなってるじゃないの!!
アッパーに残った水分も普通に染み込まずに、水滴として残っています。これは良い感じだ。
水ぶっかけられたーとなったら、シチュエーション的におそらくティッシュで拭くので、まずはティッシュで水分を拭いてみる。
おお!水跡残ってないですね?
水滴の水シミというか、うっすーら油分を持って行ったような?ティッシュで拭いたからそこが浮いてるだけにも見える感じ。
正面から見てもそんなに問題はなさそう。
水シミとかには全然なってないです。若干水を拭き取った部分は艶を失ってマットな感じにはなってますね。
ちなみにこれ、簡単にブラッシングするだけで…、
艶も完璧に戻って元通り!!水シミどころか跡形もありません。
これ、流水実験は成功ですね!撥水効果あり!
では、比較実験のため、シュプリームクリームのみの左足もやってみますか。
左足(シュプリームクリームのみ)
同じようにやりますよー。こっちはなんもしてないよー。こわいよーーー。
ドバババアアアアアーーーーーーー
ちゅるん
…。
…あれ。
こっちも撥水してるやんけ。
あれ。
しかしながら、強いて言うと、若干撥水力が弱い感じはあるかもしれません。
水の弾く勢いというか、弾き方がちょっと違いますね。
これも同じようにティッシュで拭いてみます。
こっちはティッシュだけじゃ水滴の跡が残りました!
(ちなみにこれもブラッシングで消え去りました。)
以上より、シュプリームクリームでもある程度の撥水力は得られるけど、首藤式コードバン防水の方が撥水力は少しだけ強い。
また単純に布で拭いた時の水滴跡から、浸透・防水の点でめっちゃ若干だけど効果あり、といったところでしょうか。
どちらにしろ、現時点で劇的な効果はないですね。笑
首藤式コードバン防水が大して意味がないのか、むしろシュプリームクリームがすごいのかはまだ測りかねるところです。
結果で見るとこの実験では、どちらも水滴を拭き取ってブラッシングすれば復旧は可能なので、実際にこのようなアクシデントがあってもまずは安全ということになります。
続いては水滴実験。
水滴実験(10分)
今度は流水ではなく、水滴が乗った状態でちょっと時間が経過したときに水シミになるかというのを検証したいと思います。
天気予報では晴れるって言ってたのに。小雨にあたって帰ることになった、そんな日。
薄っすら霧雨のような小雨のようなぽつぽつと感じる程度の雨の中を、駅を出て少しだけ歩いて岐路に着く。帰ったらすぐに水けを拭き取りブラッシングができる、そんな状況を想定しています。
両足に一滴のせます。この状態で10分待って、拭き取って結果を見てみます。
5分経過
まあ見た目はほぼ変わりません。
右足アップ。
撥水し続けてますね。丸い水滴のままです。
左足アップ。
おーーーっとこれは若干差が出てきたかー!
水滴の周りに白い跡がついてますが、これは完全に撥水できてない証拠ですね。
シュプリームクリームのみの場合、5分経過するとこんな感じになりますね。
この撥水力の違いは、ちょっといい結果なんじゃないでしょうか。
10分経過
ということで終了です。
それぞれどうなってるか見てみましょうか。
周りに白い跡は全くありませんね。
撥水して水滴が浮いている状態です。
右足は5分の時からそこまで変化はないですね。
強いて言うならちょっと白い跡が広がったかな?ぐらいでしょうか。
やはり少しずつ革が撥水できなくなってきてる状態ですね。
それは右足をティッシュでは拭いてみます。
これであと残ってなかったら完璧なんですけど。
残りますよねぇーーー。笑
そりゃ残りますよね。水滴のってたんですもんね。完璧な撥水というのは難しいですよ。
左足をフキフキ。
まあ当然残ってます。
この結果だけ見ると、両足同じ結果になってしまいますね。笑
ブラッシングすると?
完全に消えました。そして、
同じく左足も完全に水滴跡は消えました。
なるほど、この程度の水跡ならどちらもブラッシングすれば余裕でカバーできるということですね。
まとめ
結論:ある程度まとまった量の水がかかった場合と、帰路で小雨に当たっても10分程で帰宅できる状態であれば、シュプリームクリームの事前ケアで充分!!笑
ということがわかりました。
これぐらいのプチ防水実験だと、首藤式コードバン防水の効果よりもむしろシュプリームクリームの優秀さの方がかえって際立つ結果になりましたね。
これ油分の強いクレムとかだったらもっと撥水するんでしょうか。
でもどうだろう…、おそらくですがシュプリームクリームに含まれるフッ化炭素樹脂の撥水力が高いのでは?と首藤は睨んでいます。その成分の防水力とクレムの油分の防水力どちらが強いかという感じかとは思いますが、これはこれで実験してみたい気もしますね。笑
なんかこう、下手に色々やらなくても通常のケアで充分なんじゃね?という気がしてこなくもないですが、とりあえず実験は継続します。色々やった結果で判断しよう。
とりあえずちょっと濡れたもしくは濡れてもすぐ帰れる、という状況においてはそこまで構えなくても大丈夫そうな感じのようですが、次はもうちょっと踏み込んだ防水実験をしてみます。
どのあたりで効果が表れるのか、というかちゃんと効果は表れるのか、楽しみにしていてください。(本当に思い付きでやってるので全く効果がないということも考えられます。笑)
次回は実験編part2です!
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