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【靴紹介】オールデンのミシガンブーツ(3560)のスペックや詳細をレビュー!すでに廃盤のユティカ仕様のちょいレアブーツとな?


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自慢なんですがこのショットウルトラかっこよくないですか?

  

ミシガンブーツ、名前ぐらいは知ってたんですが正直全然どんな靴なのか首藤は知りませんでした。 

それでも靴好きの端くれとしてネットで見たことぐらいはあるんですけども、以前見かけた感想としては、

 

「野暮ったい」

「ちょっと古臭い」

「見た目にあまり特徴がない」

「なんかオールデンなのにレッドウィングとかみたいなワークブーツっぽい」

 

という失礼極まりないものでした。笑

この辺は個人の好みの話なので隠す気もサラサラないわけですけど、スタイリッシュさを求めていたその頃の首藤的にはミシガンブーツはあまり刺さらなかったんですよねぇ。

 

今でもそのファーストインプレッションに特に誤りはないと思ってますけどね。というかむしろ上の感想って別に捉えようによっては誉め言葉じゃね?とも思います。これは後述していきます。

 

それよりもオールデンのブーツといえば、インディーブーツ!タンカーブーツ!みたいなイメージしかなかったので、自分がオールデンでブーツ買うならそのどっちかかなーと思ってたのですが、実際に購入したのはまさかのミシガンブーツという激渋チョイス。

なんとも首藤らしい感じになってるなと思いますが、これも縁と出会いの賜物だと思うわけです。実際にインディーブーツがリジェクト品になってたら迷わずそっち買ってますしね。笑

 

縁と偶然が運んできた出会いとはいえ、せっかく購入してこれからいい感じにやっていこうぜというものなら、その靴の詳細や成り立ちぐらいは知っておきたいというものです。

 

すでにリジェクト内容含め、あらかたご紹介済みである我がポンコツブーツことミシガンブーツ。

愛すべきキングオブリジェクト品ですが今回はそこではなく、ミシガンブーツ本来のスペックや詳細についてご紹介していきたいと思います。 

 

☆ミシガンブーツの購入経緯やリジェクト具合などはこちらからどうぞ! 

 

 

目次

スペック紹介

スペック詳細と首藤が感じるミシガンブーツの魅力

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まずはスペック紹介からですー! 

SPEC

BRAND:ALDEN / オールデン

STYLE:MICHIGAN BOOTS / ミシガンブーツ

LAST:Van Last / バンラスト

MATERIAL:Horween UTICA / ユティカ

COLOR:Dark Brown / ダークブラウン(明確なカラー表記はなし)

SOLE:Double Oiled Leather / ウォーターロックソール(ダブルソール仕様)

Number:3560

SIZE:8.0 D

 

ミシガンブーツはオールデンの中でも珍しい、ローファーで主に使われるバンラストを使用したブーツです。

見てくれは野暮ったくて古臭い、まさにクラシックなワークブーツ然とした様相を呈していますが、なんというかそれがむしろ最高なわけですよね。

 

インディブーツにあるどこかあか抜けたスタイリッシュさや、タンカーブーツに感じる武骨of武骨の漢らしさとはまた違った印象です。

●インディーブーツ

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出典:https://natoriya.shop-pro.jp/?pid=132483673

 

●タンカーブーツ 

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出典:https://natoriya.shop-pro.jp/?pid=132399731

 

なんかミシガンブーツって、野暮ったいクラシックなワークブーツシルエットなのに、もったりしてる印象があります。なんかカスタードクリームみたいな。

 

インディーブーツが作りはしっかりしてるけどどこかスタイリッシュなモンブラン、タンカーブーツはがっちりした濃いめのガトーショコラだとすると、ミシガンブーツはカスタードクリーム多めなオムレットって感じです。

大丈夫です。同意はいりません。無理はしないで。誰にもわかってもらおうとは思ってません。笑

 

なんでしょう、導入の通り首藤のファーストインプレッションは今でも全く変わってなくて、野暮ったくて古臭くて上記二足程見た目にあまり特徴がなくて形はワークブーツ感が強いくせにガッシリ感が弱いと思うんですけど、むしろそれがミシガンブーツの良さなのかなと。

 

野暮ったくて古臭いのはしっかりクラシックアメリカンを踏襲している証ですし、見た目に特徴がないってのは匿名性が高いってことなので、様々なファッションへの相性が良いってことですよね。

さらにシルエットが一般的なワークブーツっぽいっていうのもむしろ最高で、普通はガッチガチの固めのレザーを使って表現するところ、もっちもちで柔らかいオイルドレザーのユティカを使っていることでオリジナリティ溢れるブーツになってると思うんですよ。

 

なんていうか、一見普通で誰もが「ん?」ってなるようなブーツで、それなら他の特徴あるかっこいいブーツがほしいってなりがちなんですが、実際に詳細を突き詰めていくと渋すぎ且つ拘りがたまらん…ってなってくるタイプだと思います。所謂スルメ属性というやつです。

 

たぶん首藤がこのミシガンブーツに一番感じている魅力は、このスルメ属性なんだと思います。細部に宿る拘りや渋さが首藤を惹きつけてやまない。そう、やまない。

 

グルっと見回してみよう!

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ということでスペックのあとは全体像です。

まずは正面。うん野暮ったい。笑 このもったり感。そしてあまり特筆すべき特徴がない普通のモックトゥ系のブーツです。しかしながら段々好きになってくると、溢れ出る個性を敢えて隠しているようにしか見えません。ラノベの目立ちたくない系の主人公タイプです絶対こいつ。

 

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横から見るとワークブーツ感あっていいですね!バンラストのモカのおかげでサイドウォールの立ち上がりが垂直になり立体感があります。

サイドに走る一直線のステッチもいいですね。個人的にはこれがいい感じにレトロで好きです。

 

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斜め後ろ姿。この角度はなんていうか、すごい綺麗ですね。笑

正面から見た時の野暮ったさやワーク感が薄れます。急にむっちりグラマラスな表情だしてきますよ。雌雄同体かな?クマノミかな?

 

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いいケツしてんじゃねえか!!!

 

とても綺麗なヒールカップですね。アッパーの特性と相まってもっちり感がたまりません。メインとしてローファーに使われる木型ですからヒールカップの丸みがしっかりしている印象です。 

 

ミシガンブーツの歴史!

ミシガンブーツで検索すると大体載ってるんですけど、一応本ブログでもご紹介をば。リンク飛んでってまでわざわざ見たくなーいというめんどくさがり屋さん用です。知ってる方はスルーしてくださいね。

 

約40年ぶりの新作

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首藤はオールデンのモデルの歴史なんかはあまり明るくないのでびっくりしたんですが、なんとこのミシガンブーツ、オールデン約40年ぶりの新作だそうです。笑

 

その前に一番直近で新作としてリリースされたモデルは、1970年代に完成したとされるあのチャッカブーツだそうで、そこからなんと40年以上の歳月を経て一からパターンを考案し、度重なるサンプル作成を経て2015年にリリースされた全く新しいモデルとのこと。野暮ったいとか古臭いとかいってすいません先輩!むしろ一番フレッシュ!

 

ミシガンブーツのモデルのベースとなっているのは、これまた古い1950年代に完成したといわれているレンジャーモック

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出典:https://natoriya.shop-pro.jp/?pid=132452774

 

ああ、うん。これ見たら納得した。めっちゃクラシック。

ミシガンブーツが1950年代に完成したこれのブーツバージョンだと考えれば、野暮ったくてクラシックな印象があったのも頷けます。

ていうかフレッシュじゃねえじゃねーか!!めちゃくちゃベース古いじゃねえか!!レンジャーモックの時点でミシガンブーツの形見えてるし!!フレッシュ撤回だちくしょう!

 

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アイレットは7つ。

初期サンプルは9つだったそうですが、試作を繰り返してステッチやデザインなんかのバランスを鑑みて、最終的には7アイレットに落ち着いたようです。

 

履きやすさ的にはオールデン謹製の5アイレット+4フックの方がいいんですけど、このアッパーの柔らかさならホールド感を考えて7アイレットで正解な気もします。シンプルで真面目な印象ですしね7アイレット。

 

3560は2年で生産終了。そして幻へ…

 

ミシガンブーツについておそらく一番詳しく書いているであろう、Shogoさん「前略、物欲が止まりません。」にも記載されている通り、なんとユティカの生産終了に伴って、このオリジナルのミシガンブーツである3560も同時に生産終了となりました。

 

生産していた期間はなんと2年!2015年にデビューして2年で解散とかメジャーデビューバンドもびっくりな、なんとも短命で悲運を背負ったブーツです。

現在もスエードやコンビのミシガンブーツは存在しますが、このユティカを使ったモデルは生産されていませんので、新品でマイサイズを手に入れるのは中々難しいはずです。

 

こんな話全然知らずに安いからという理由で買った首藤としては、なんとも罰当たりな感じなんですが、せっかく縁あってこんなストーリーあるモデルが我が家に来たのであれば大切にしたいなと思いました。

 

そして首藤の靴紹介ブログは所感や無駄な話が混じりまくりのサムシングなので、靴の詳細だけしっかり知りたい!という方は上記のリンクよりShogoさんのブログをご参照ください。笑 簡潔に知りたいことが余すことなくまとまっていて、5分でミシガンブーツマスターになれます。ここまで来て今更な話で申し訳ないんですけども。笑

 

ラストはローファーで有名なバンラスト!

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オールデンでブーツと言えば個人的にはミリタリーラストやトゥルーバランスラストが思いつくんですが、バンラストって渋いですよね。

 

「バンラスト」と言えば、ローファーを思い出す方が多いはず。
しかし意外にも、ブーツ仕様も存在!

僕が知る限り、モデルはミシガンブーツのみ。

 

またまた登場で大変恐縮なんですけれども、こちらのブーツまとめ記事によればバンラストのブーツはミシガンブーツのみのようですね。

もしかしたら超絶マニアックなモデルでどこかにあるのかもしれないですが、基本はミシガンブーツだけでしょう。…なんかそれ聞くと特別感が増しますね。フフフ

 

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限界ギリギリスペース広めのモックトゥ!サイドウォールの立ち上がりがディンケのRIO並!

 

ローファーのラストでブーツ作るって結構すごいですよね、よく考えると。

ディンケで言うとWIENでブーツ作りました!みたいなもんですかね。…いや別にWIENじゃなくていいだろ、って思っちゃいますわ首藤なら。

 

バンラストでミシガンブーツ作ろう!って言いだした人「え、何SayしてんのこのGuy?Head大丈夫?」ってならなかったんでしょうか。周りから心配されなかったのかな。結果的にこんな激渋モデルを生んでくれてこちとら感謝しかないんですけど。

 

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このギリッギリまで張り出したモカ縫い。コーナー攻め過ぎですよ!ミニ四駆ならコースアウトしますよ!肉抜きしてたら完全アウトです。ボディ軽すぎて飛んでいきます。

シャンボード、ゴルフなんて目じゃないぐらいギリギリです。峠攻めまくり。イニシャルヌーンです。

 

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このギリギリまで張り出したモカ縫いがミシガンブーツ独特のボックスシルエットを生んでいます。

これが中々に秀逸。ブーツになることでクラシックで重厚感のあるシェイプになりますね。とち狂った粋な提案をしてくれた当時のデザイナーに感謝です。

  

アッパーはしっとりもちもちのユティカ

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アッパーはオールデンで初の展開となる、俺たちのホーウィン社によるUTICA(ユティカ)というレザーです。オイルをたっぷり含んだ牛革で、グローブレザーに近い質感を持っています。当然オイルドレザーなので雨にも強い!(という触れ込み)

 

そういえばミシガンブーツ試着してるときレザーソウルで店員さんが、「これ野球のグローブのレザーなんだよー!」って言ってた気がします。グローブのレザーだよなのか近いんだよなのかはちょっと英語力なくてわかりませんでしたけど。笑

質感的に超納得です。まじ使い込んだ野球のグローブみたいな質感です。ある意味靴にする固さではないのでは?と思うぐらい。オールデンらしからぬ感じがします。 

 

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しっとりむっちりもっちもち、これは初めての感覚かもしれないです。ある意味ふにゃっとしてるんですけど肉厚さがそれを支えてるというか。

かなり肉厚でピタッと足に沿うような柔らかさを感じます。焼いてそのまま食べれそうなレベル。

 

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革質の差は敢えてなんでしょうね。それとも吊り込みでバッチリシボが伸びてるのかな?そっちの線が濃そう。コンビではなく普通にオールユティカです。

 

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この柔らかさのおかげで履き口も全く痛くありません。

もっちもちの皮につつまれている感じ。皮厚めの雪見大福の中身になった気分です。柔軟なのでホールド感も抜群。 

 

ソールはダブルオイルドレザー!(ウォーターロック)

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二つのソールの色の差は気にしないとして…笑

 

ミシガンブーツに採用されたのは、ウォーターロックソールです。ダブルソール仕様なのでダブルオイルドレザーなんていうみたいですけど、実際はまあウォーターロックソールですよね。

 

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ウォーターロックソールはソールレザーにオイルを浸み込ませて、柔軟性と防水性を高めたソールです。まさにウォーターをロックするやつ。

 

見た目は結構オイリーな感じらしいですけど、首藤のミシガンブーツはそんなことないですね。普通のレザーソールな質感。製造されてから結構時間が経ってるからでしょうか。

  

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ダブルソール仕様です。ブーツならこれぐらい重厚感が欲しい。

 

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結構カサついてますね…。笑

 

ウォーターロックソールって水に強いって触れ込みですよね。でもぶっちゃけそんな水に強いようには見えないんですけど首藤だけですか?

 

ほんとにそうなの?ってずっと思ってたんですけど、もでぃふぁいどさんのこの記事を見てあーーーーーなるほどおおおおおおってなりました。

何故レザーソールなのにウォーターをロック?ん?って思った方はこちらからどうぞ。

 

まあどちらにしろウォーターロックソールとはいえレザーソールですから、北海道ではこのままじゃ履けないんですけどね。冬に履かなきゃいいだけですけど、下手したら半年ぐらい雪に閉ざされるので、冬に活躍できないなら北国では結構存在意義的に厳しいです。笑

 

なので首藤はこのウォーターロックソールの上から、ラバーを貼って冬仕様に変更していますよ。

 

これで冬に活躍できるブーツの出来上がりです。

ウォーターロックソール含めユティカも水に強いなんて言われてますから、そもそもが防水性の高さが売りになってるミシガンブーツ。北国の冬でも通用するのか、この目で確かめていきたいと思いますよ。 

 

まとめ

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オールデンのレアなブーツ、ミシガンブーツのご紹介でした。

 

リジェクト品をディスカウント価格で購入したとはいえ、人生初ハワイ旅行の思い出のオールデン。そしてさらに廃盤となったオリジナルのミシガンブーツとなれば、大切にしないわけにはいきません。

 

首藤はミーハーなので、こういうなんかちょっとしたレア感にも弱い男です。

しかしながら完全に実用靴目的での購入なので、ガッシガシに履き込んでいく系の「大切」なのでそこんとこ夜露死苦ゥゥ!!

 

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この記事を書いた人

薄給のくせに年間100万円以上を服や靴につぎ込む30代子持ちサラリーマンです。
ハインリッヒディンケラッカーを筆頭とする東欧靴やオールデン、パラブーツなどを中心に歴代50足以上の革靴を買い漁ってきました。
主に大好きな革靴の紹介や靴磨き、ファッションレビューなどを暑苦しく語るブログです。

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