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【サイズ感】ハインリッヒディンケラッカー ZURICH(チューリッヒ)のサイズ選び&フィット感をレビュー!ミニマルでどこか英国的なハイブリットフィッティング!


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ハインリッヒディンケラッカー ZURICH(チューリッヒ)

 

 

ちょっとマイナーなこのラスト。日本でも所有されている方は少ないのではないでしょうか。

 

非常にもったいない。もったいないですよ…!!!

 

ミニマルな見た目通り、ディンケの中でも細足さん用に特化した木型だと思います。

 

SNSなどを見ると、首藤を含め最近は幅が狭い細足さんが多くなってきている気がします。

そんな方でも快適に履いていただけるディンケと言えば、まさに今回ご紹介するチューリッヒ。

 

ディンケでも結構ラストが廃版になったりしている中で、2019/2020のAWでも新作が展開されているので、まだまだこれからも活躍するラストなんじゃないかと思います。(たぶん)

 

サイズ感が気になっていた方もいらっしゃると思いますので、よろしければ今回の記事を是非参考にしてみてくださいー!

 

☆その他ラストのサイズ感記事はこちら 

 

 

目次

チューリッヒのサイズ感

選んだサイズは約25cmのDウィズでUK6.0!

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まずは首藤が選んだサイズについて。

首藤は足長約25.1cmのDウィズ、甲低めの足UK6.0Gを選びました。

 

これは現在首藤が所有している(していた)RIO、BUDA、ROM、PARIS、LUZERNにおいて、すべて共通となります。

首藤はディンケはほとんど同じサイズでイケる説を提唱しているので、まさに今回のチューリッヒもの定説通りのサイズ選びとなります。

 

このあたりは前回のBUDAのサイズ感記事同様となりますが、ディンケは基本GウィズとなりJANOSH のKウィズを除いて複数ウィズ展開はありませんので、すべて2E相当となるGウィズが基本です。

このGウィズの中でもナローシェイプだったりワイドシェイプだったりするわけですが、チューリッヒは現時点で唯一公式で「Narrow Width G」の記載があるラストになります。(過去廃版ラストにはあったかもしれませんが現時点ではの話)

 

Gウィズだけど他のラストよりちょっと細いってことですね。

 

しかしながらそこはGウィズの範囲内であることには変わりないので、首藤は通常のUKサイズであれば6.5D~6.5Eあたりがジャストサイズになりますが、チューリッヒはハーフ下げの6.0でタイトフィットよりのジャストサイズになります。

 

ちなみに逆にワイドシェイプを表す「Comfortable Width G」はLuzernとLondonが該当します。意外ですね。ルツェルンは細いイメージがあるんですが Comfortable 表記になってます。

 

チューリッヒのサイズ選びについて

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チューリッヒもRIOやBUDA同様、基本的にはこの公式でサイズを選んでいいと思います。

 

ディンケのサイズ = 通常UKサイズのハーフ下げ

 

ただチューリッヒはBUDA以上にボールジョイントからトゥのあたりが細くなっています。

BUDAはヒールとウェストが細めなだけで、ボールジョイントからトゥは割とワイドにとられているんですが、チューリッヒは何から何まで細めです。(ディンケにしては)

 

ヒール、ウェストはもちろんのこと、ボールジョイントやトゥ付近も細めなので、Gウィズというよりは実質ちょっと広めのEみたいなイメージのほうがいいかもしれないですね。

 

首藤はヌードサイズがDウィズなので、エドワードグリーンで言うと202ラスト6.5Dのバークレーが結構タイト気味にジャストフィットするタイプの足です。

6.5Eのフルハムに関してはめちゃくちゃいい感じのジャストフィットです。リラックスフィットまでいかないかなという快適なジャスト感。

 

なので同じようなウィズをお持ちの方であれば、上記の公式でいい感じのキュッとした気持ちのいいタイトフィットが味わえるかと思いますよ。

 

逆に幅広さんはちょっと注意が必要かもしれません。

どれぐらいと言われるとちょっとわかりませんが、Eでもかなり幅広と思われる方の場合はナローシェイプGであるチューリッヒをハーフ下げで履くとちょっと窮屈かもしれません。

 

そのあたりは足形にもよってくるかと思いますので、あくまで参考として自己責任でチョイスしていただけますと幸いです。

 

ちなみにざっくり参考値で言うと、エドワードグリーンの202Dと202Eの中間ぐらいのサイズ感かなと思います。

個人的にはBUDAと同じサイズ選びでいいんじゃなかなーと思います。どちらかというとRIOよりはフィッティングの傾向は近いので。

 

チューリッヒのフィット感

ミニマルで足全体が程良く密着!

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正直フィット感に関してはその人の足形やサイズ選びなんかでも違ってくるので、全然違うじゃねえか!!っていうご意見も出てくるかと思うんですけど、この辺は比べようがないので自分の足形との相性という部分を前提に好き勝手語らせていただきますよ。

 

まずチューリッヒのラストとしての特徴は、ある意味で「特徴がないこと」というのがよく挙げられます。

 

ハインリッヒディンケラッカーはそもそも癖のあるラストが集まり過ぎな気もするぐらい集まっているので、特徴がないって一括りにしちゃうのもアレなんですけど、裏を返すと全体的なバランスはピカイチだってことです。

 

たぶん誰も嫌いじゃないフィット感だと思います。全科目80点取るタイプの優等生。

 

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RIOやBUDAに比べて全体的に小さい見た目をしているチューリッヒ。

トゥの形状は綺麗なエッグトゥで、ROMやPARISよりもシャープすぎず、RIOやBUDAよりも丸すぎないという絶妙な形状です。

ボールジョイントや爪先の形状がシャープなので、その分足先側のホールド感も程よく増しています。

 

ディンケのフィッティング思想のメインは、ブダペスターのボックストゥ形状で足先フリーにし、小さめ且つ立体的なヒールカップで踵を掴み、低めの甲で前方を固定するというものです。

 

RIOやBUDA程極端ではありませんが、チューリッヒはその特徴を残しつつも足先も密着感を高めた木型になっています。

 

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ボールジョイントを狭めにして、さらに爪先部分はブダペスター過ぎない丸みを帯びた形状になっており、これによってディンケ特有の東欧靴のフィッティング思想を残したまま、どこか英国的なホールド感を取り入れたようなフィット感を実現しています。

 

総合的にチューリッヒの特徴は、ディンケの中で唯一(?)足全体が包み込まれるようにライニングに密着していることかなと思います。

 

英国靴の多くは足先やボールジョイントで固定することが多いかと思うんですが、チューリッヒはそこを絶妙にうまく取り入れてる気がするんですよね。

東欧的フィット思想と英国的フィット思想、バランスでいうと6:4ぐらいでしょうか。RIOが10:0とするとかなりいい感じにいいとこ取りな木型な気がしてきますよね。

 

小さめで立体的なヒールカップも健在!

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英国的なフィット感であるとは言っても、もちろんディンケの特徴でもある立体的なヒールカップは健在です。

 

この小さめでキュッと絞られつつも丸みのあるヒールカップは、本当によく踵を掴んでくれます。

 

正直どの木型が一番丸みがあって立体的なのかっていう部分については、個体差も結構あるのでわからないですが、個人的にはBUDAに次いで立体感を感じられます

 

RIOとROMに関しては丸いというより三角△なイメージです。笑 履き口が狭くて上からギュッと押さえてる感じというか。まるーいという感じではないですね履いてる限りは。

 

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尚、ウェストの絞りはBUDAに続いて二番目ぐらいですね。

RIOとROMよりは踏まずの絞りを感じられます。

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たぶんチューリッヒ自体しっかり絞られた木型だと思うんですけど、全体的なミニマル感からくる密着感が先に来るので、それほど目立たないというか。

全体が程よく包まれているので気付きにくいですが、踏まずの密着感も中々のものです。

 

BUDAは足先がかなりフリーでヒールと踏まずのホールド感を強く感じるので、一番搾りを感じるのかもしれないですね。もしかしたら同レベルぐらいの密着感なのかもしれません。

 

首藤の足の実測&その他の靴のサイズ!

最後に参考サイズです。首藤の普段の履いているサイズから類推できるように出来るだけ多くのサイズ情報を置いておきます。

 

まず首藤の足のサイズについては下記記事からどうぞ。 

 

簡単にまとめるとこんな感じです。

足長:右25.1cm、左25.2cm
足囲:両足共にDウィズ(JIS規格)
備考:カカト細め、甲低め

 

次に履いたことのある靴のサイズとフィット感です。

※各フィット項目の解説

RF:リラックスフィット、JF:ジャストフィット、TF:タイトフィット

 

●Heinrich Dinkelacker

BUDA:UK6.0G(TF寄りのJF)

RIO:UK6.0G(RF寄りのJF)

ROM:UK6.0G(JF)

ZURICH:UK6.0G(TF)

 

●ALDEN

モディファイドラスト:US7.0D(RF – 6.5でもいけるかも?)

ハンプトンラスト:US7.5D(JF)

バリーラスト:US6.5D(TF)

アバディーンラスト:US6.5E(JF – もしくは7.0D)

 

●Paraboot

ミカエル、モジーン:EU40(RF)

フォトン:UK6.0(RF寄りのJF)

シャンボード:UK6.0(JFだが甲合わず)

ウィリアム、アヴィニョン:UK6.0(JF)

ランス:UK6.0(JF)

 

●VASS

FBラスト:EU40(ハーフ大⇒39.5がジャストと思われる)

 

●Church’s

シャノン(103):UK65F(RF)

 

●EDWARD GREEN

202ラスト:UK6.5D(TF寄りのJF)

202ラスト:UK6.5E(RF寄りのJF)

 

まとめ

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ということでハインリッヒディンケラッカーの隠れた名作チューリッヒのサイズ感でした。

 

個人的に大好きな木型なので、もっと履く人が増えてくれると嬉しいなぁと思います。

 

おそらく代理店以外どのショップにも置いてないと思いますので、試着は非常に難しいはず。

もし首藤と足形が似ていてサイズ感も近い方がいらっしゃいましたら、上記を参考に個人輸入にチャレンジするのもありかと思います。(首藤も試着もしないで即チャレでした)

 

ディンケ公式のチューリッヒでも見てみてください。

フルブローグ好きにはたまらないラインナップですよ。

 


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この記事を書いた人

薄給のくせに年間100万円以上を服や靴につぎ込む30代子持ちサラリーマンです。
ハインリッヒディンケラッカーを筆頭とする東欧靴やオールデン、パラブーツなどを中心に歴代50足以上の革靴を買い漁ってきました。
主に大好きな革靴の紹介や靴磨き、ファッションレビューなどを暑苦しく語るブログです。

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